2009年 11月 10日

全日本ジュニア優勝者に本戦ワイルドカードが出るようになって久しい。高校時代の99年、00年にワイルドカードでこの大会に出場、2年連続準々決勝まで進んだ近藤だが、全日本での成績はその2回が最高。今シーズンはフューチャーズ初優勝を果たしており、全日本にも期するものがあっただろう。江原にしても、昨年はジュニア覇者の守屋宏紀(現在北日本物産)が準決勝に進出しているだけに、「自分も」と思ったに違いない。コートサイドには、その守屋、関口周一(クリエイトTA FTC)ら同世代のライバル達も顔をそろえた。
屈指のダブルスプレーヤーでもある近藤は、積極的にネットを取る。江原のフォア強打をすかしつつ、ワンチャンスを逃さない。最初のブレークこそ江原に許したが、ワイドに振ってアングルに決めるネットプレーでたちまちブレークバック。配球の流れを読んだネットプレーには大人の貫禄を感じる。「なんでだよ!」。ふかした球を目で追い、江原は天を仰いだ。第1セットは3度のサービスブレークで近藤の6ー3。
第2セットも先にブレークしたのは江原だった。臆せずネットを取り「バモス!」と吠えたかと思えば、クロスに偏りがちだったパスをストレートに配給するなど、ジュニア・トップのレベルを示した。しかしデュースの連続でもつれたゲームになった時、「この一本」を取りきる力は近藤に一日の長がある。江原の目標「ベスト8」は、露と消えた。
「長いラリーになると相手のペースになってしまい、ほしいと思ったポイントを取らせてもらえなかった」と江原。それでも「全く通用しなかったわけじゃないので、磨くべき技術を磨いて挑戦していきたい」と前を向いた。近藤は「ジュニアの選手は、あっという間に強くなるので気をひきしめて臨んだ。ほぼ想定どおりにできたと思う」と余裕の表情で試合を振り返った。
小島宣明