2008年 11月10日
現役復帰を表明した際、「目標は全日本選手権」と語っていたクルム伊達公子(エステティックTBC)が登場したセンターコート第3試合。加藤茉弥(フリー)との初戦は、格の違いを見せつけたクルム伊達が磐石の試合を展開。19歳の挑戦者を6−2、6−0、68分で退けた。
「雨やダブルスの影響もあり、十分な調整が出来たわけではないが、今日の試合はサーブ、ストロークとも、ある程度、自分が考えたとおりにできた」。序盤からペースを掴んだクルム伊達が5ゲームを連取。「主導権を握りながら、サービスゲームでは相手につけ入るチャンスを与えてしまったのが今日の反省点」と振り返ったように、何度かブレークポイントを与える場面もあったが、要所では緩急を織り交ぜたプレーで相手を翻弄。試合のツボを心得たプレーに観客から感嘆の声があがった。第2セットは6−0。クルム伊達の巧みなプレーの前に、加藤はなすすべがなかった。
「16年ぶりということを考えすぎることなく、普段と同じ気持ちでコートに立った。今の自分がどこまでやれるのかという期待感で一杯だった」とクルム伊達。この試合に向けて特別な気負いや緊張はなかった。「現役復帰を果たした4月の時点では、ワイルドカードでの全日本出場と考えていたのだが、実際にシードがついて出られたのは出来すぎだと思う」と予想以上の成績で全日本に臨めたことに満足気な表情を見せた。
これで3回戦進出。優勝への見通しを聞かれ「昔なら決勝に照準を合わせて最終日にピークに達するコンディショニングができたが、今は日によって調子もさまざま。その日に出来ることを全部出し切ってプレーするよう心掛けている」と答え、一戦一戦を強調した。
成瀬 悦朗