2008年 11月10日
「いつも通りの初戦。60〜70点かな」。1時間27分の試合で2回戦を突破した第1シードの中村藍子(ニッケ)が、連覇を狙う大会の初戦を自己採点した。「いい時と比べて、ボールを落とし過ぎている」「上にいけばもっと積極的にプレーしないといけない」。反省点を挙げるのも、勝ち上がっていった先の試合を考えればこそだ。
昨年、3度目の決勝で念願の優勝を果たした。12年ぶりの連覇も期待される立場だが、「プレッシャーはないか」と尋ねられると、「ないです」と迷うことなく言葉が返ってきた。「今年は伊達さんも出ているし、(藤原)里華ちゃんも調子がいいから」。誰が優勝してもおかしくない混戦、そういう気持ちで大会に臨んでいる。
今季は調子が上がっていなかった。6月から先月下旬まで、ウィンブルドン、全米、さらにツアー下部のチャレンジャー大会でも、連敗が続いていた。ようやく白星を挙げたのは先月末のチャレンジャー、有明国際女子。ここでも1回戦は突破したが、2回戦で世界ランク300位台の相手に敗れている。「技術的には負けていないと思うが、自信の無さがでて負けた部分がある」と中村は振り返る。
昨年8月には47位に上った世界ランクが166位に落ちた。四大大会で連続して初戦でシード選手と当たるなど、組み合わせの悪さもあって黒星を重ねるうちに、考え過ぎて自分のテニスを見失っていた。今回の有明では、調子を取り戻すきっかけをつかめれば、と思っている。「1試合ずつ、何か得るものがあるはず」。連覇を目指す全日本は、復活の舞台でもある。
谷 祐一