男子シングルスの第1シードは添田豪(ミキプルーン)。今季はチャレンジャー3大会に優勝。世界ランキングは100位を切る勢いだが、まだ全日本のタイトルを手にしていない。この舞台でワールドクラスの実力を証明してほしいところだ。20歳の新鋭、第4シードの伊藤竜馬(ミキプルーン)も初優勝を狙う。今季はフューチャーズ4大会に優勝している。この全日本を世界に飛び出すステップボードにしてほしい。
伊藤以外の若い力も伸びている。第5シードの三橋淳(北日本物産)は進境著しい19歳、今季は2大会に優勝している。第9シードで20歳の杉田祐一(三菱電機)も、今季はフューチャーズ5大会に優勝するなど好調を持続している。ワイルドカードで出場する高校生の守屋宏紀(荏原SSC)と江原弘泰(Fテニス)は、どこまで自分のプレーができるか。18歳の守屋は先月、同じ有明テニスの森公園で開催されたフューチャーズで準優勝している。今大会の台風の目となるか。
ドローには本村剛一(北日本物産)、岩渕聡(ルネサンス)、鈴木貴男(高木工業)、石井弥起(ミキプルーン)、寺地貴弘(旅ポケドットコム)と5人の歴代チャンピオンの名前がある。昨年の覇者、鈴木は今回ももちろん優勝候補の一角。ベテラン本村は5度目の栄冠を、岩渕は3度目の優勝を狙う。今季で現役を退く寺地は、最後の全日本で有終の美を飾りたいところだ。若手とベテランが入り乱れるドロー。優勝争いは混沌としている。
女子シングルスの第1シードは中村藍子(ニッケ)。昨年の全日本で念願の初優勝。今大会は連覇を狙う。今季は調子が出ていないが、浮上のきっかけをつかむためにも強い決意で臨むはずだ。対抗馬は第2シードの藤原里華(北日本物産)。今季は好調で、昨年のWTA最終ランク238位から143位まで浮上してきた。そして、今大会の注目選手、第7シードのクルム伊達公子(エステティックTBC)。12年ぶりに現役に復帰し、素晴らしい集中力とテニスの質の高さを見せている。豊富な経験は上位シード選手には驚異となるだろう。
16歳の奈良くるみ(大阪産業大学附属高校)、18歳の小城千菜美(大阪テニスアカデミー)など若手にも注目が集まる。奈良はこの10月、プロに交じって出場した浜名湖国際女子で見事優勝。この大会で準優勝したのが小城だった。ジュニアとはいえ、勢いに乗れば、上位選手を脅かすだろう。
秋山 英宏