日本テニス協会では10月29日(月)に岸記念体育会館で、
第82回ニッケ全日本テニス選手権大会の出場予定選手発表を行いました。
出場予定の選手の中から、10月の「大阪市長杯・世界スーパージュニア」で優勝した15才の奈良くるみ選手を招き、今大会の抱負を語っていただきました。
「昨年は1回戦で敗れたが、出場するからには1回でも多く勝ちたい」と、力強く抱負を語りました。
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今年もニッケ全日本テニス選手権が迫ってきました。日本中の予選を勝ち抜いた選手たちが日本一を目指して競います。
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大会は女子シングルスと男女ダブルス、混合ダブルスで幕を開ける。女子シングルスの注目カードは、伊藤絵美子(日本大学三島)−土居美咲(JITC)のジュニア対決、青山修子と宮村美紀の早稲田大学対決、川床萠(園田学園女子大学)−久見香奈恵(フリー)の園田学園女子高校同窓生対決など。ワイルドカードで出場する15歳の奈良くるみ(大阪産業大学附属高校)は黒田祐加(クロスタニン)と対戦する。なお、上位選手はシードされ、2回戦から登場する。
男子シングルスでは鈴木貴男(高木工業)、岩渕聡(ルネサンス)、本村剛一(北日本物産)、寺地貴弘(旅ポケドットコム)、石井弥起(ミキプルーン)と5人の歴代チャンピオンが顔を揃えた。当然のことながら実力は伯仲しており、優勝争いは混沌としている。
予選第2日目、女子ダブルスA予選にワイルドカードで出場した注目のジュニア・ペア、土居美咲(JITC)/奈良くるみ(大阪産業大学附属高校)組は、角田良美/宮崎優実(亜細亜大学)組を下し、予選2回戦進出を決めました。
今日から東京都・有明テニスの森で「ニッケ全日本テニス選手権大会」の予選ラウンドがスタートしました。予選第1日目の今日は、女子シングルス予選が行われ、昨年の本戦2回戦まで進出した北崎悦子(フリー)、梶尾奈央(早稲田大学)、角田良美(亜細亜大学)らが白星を挙げました。
第1シードの中村藍子(ニッケ)、森上亜希子(ミキハウス)がセンターコート第4試合に登場。加藤茉弥(青森山田高校)、中野佑美(ブライトテニスセンター)に第2セットを取られるという思わぬ苦戦を強いられたが、なんとか振り切り2回戦に進出した。
ワイルドカードで出場の奈良くるみ(大阪産業大学附属高校)が1番コート第1試合に登場、JTAランキング26位と格上の黒田祐加(クロスタニン)に挑んだ。「多くの観客がいて緊張した」と奈良自身が語ったとおり、スタンドは1回戦とは思えないほど多くの観衆。緊張からリズムをつかめない奈良は、序盤1−3とリードを許す。
昨日の1回戦は1番コートだった奈良くるみ(大阪産業大学附属高校)が、この日はセンターコートに舞台を移し、昨年の覇者、高雄恵利加(北日本物産)に挑んだ。「向かっていくだけ、思いっきりやろう」と語っていたとおり、アグレッシブなテニスを見せた。
期待の16歳、鈴木昂がワイルドカードで全日本に初登場してきた。左腕からの直線的なフォアハンドを武器とする天才的なテニスで、すでにATPポイントも獲得している。相手は、予選を圧勝して上がってきた佐藤文平。インカレを昨年優勝し、今年も準優勝の実力者だ。鈴木がこの大会でどこまで通じるか、その実力を計る意味でも注目の1回戦となった。
女子シングルスは、この日からシード選手が登場する。第1シードの中村藍子(ニッケ)は、川村美夏(早稲田大学)と対戦。川村は予選を勝ち上がり、大学生同士の対戦となった本戦1回戦では大西香(園田学園女子大学)を3セットで振り切った。技術のある選手だけに、勢いに乗せるともつれる可能性もある。
03年以来4年ぶりに森上亜希子が全日本の舞台に登場した。再度全日本に出場することに決めた特別な理由はないと本人は語ったが、初タイトル獲得に向けて、静かに闘志を燃やしているようだ。
“年少選手”と言えば森田あゆみの名前が挙がっていたここ数年の全日本だが、今回は15歳の奈良くるみ、16歳の土居美咲と、年下の選手が二人もいる。15歳8カ月の初タイトルから2年。全日本は今回で4年連続の出場となる。今シーズンはウィンブルドン本戦の大舞台も経験した。コートではある種の風格さえ漂わせる森田が、初戦の2回戦で一段と成長した姿を見せた。
昨年の決勝戦、あと1ポイントで届かなかった天皇杯を手にするために、松井俊英が有明に戻ってきた。第6シードで迎えた初戦、松井は時間前からコートに待機、気力の充実がうかがえる。相手はプロ3年目の竹内研人。松井の豪快な攻めを、竹内が切れ味鋭い左腕のショットでどうかく乱していくか、注目の対戦となった。
男子シングルスは、この日からシード選手が登場する。第3シードの岩渕聡(ルネサンス)はセンターコート第2試合で古賀公仁男(大阪鯨レーシング製造所)と対戦。両者は昨年も2回戦で顔が合い、岩渕が6−0、6−0の完封勝ちを収めている。
快進撃を続ける15歳・奈良くるみがベスト8進出を決めた。プロと互角の戦いができることを、多くの観客の前で証明してみせた。
3回戦の相手は、今年のフェド杯代表で第11シードの米村知子。05年の全日本準優勝者に、奈良はラリー戦でも打ち勝った。奈良のサービスで始まった第1セット。いきなり米村にブレークを許し、さすがに2人続けてシード選手を破るのは難しいかと思われた。しかし、奈良も米村のサービスをブレークバックし、2−2までブレーク合戦となった。第5ゲーム、3度のデュースの末に、奈良が初めてサービスをキープ。このゲームが分岐点になった。奈良はここから4ゲームを連取し、第1セットを6−2で奪う。
藤原のループのボールが効いた。相手の強打をしのぐだけでなく、リターンから藤原はループボールをまぜた。森田は、足を動かし、しっかりボールに入ることでこれに対応したが、常に100%のショットを放つことは難しかった。力んでミスしたり、コースが甘くなって逆襲を許したり……。ハードヒットを続ける森田の方が、むしろ我慢のテニスを強いられているようだった。
悩ましい。14日のオーダーオブプレーが出たところだが、コートをどう回ればいいのか、実に悩ましいのだ。
センターコートには男子第2シードの添田豪(ミキプルーン)がまず入り、続いて第1シードの鈴木貴男(高木工業)が入っている。じっくりと腰を据えて見たい最高の2試合が縦に並んでいる。これだけなら問題ないけれど、遠く離れた1番、2番コートには、何と、何と、女子第1シードの中村藍子(ニッケ)と第2シード森上亜希子(ミキハウス)の試合が横に並んで入っているのだ。
初戦の2回戦で“膿”を出し切ってしまったのだろうか。5年ぶりの全日本。初戦では、ワイルドカードの吉備雄也(早稲田大学)を相手にファイナルセット・タイブレークの苦戦を強いられた。タイブレーク7−5で辛くも勝利を収めた鈴木だったが、この日の3回戦は打って変わって完璧な出来だった。
本当の試合が始まったのは、第2セット第6ゲームからだった。第1セットを落とし、第2セットも1−4とリードを許した奈良だが、このゲームは15−40から追い上げ、5度のデュースの末にサービスをキープする。次のゲームを落とし、2−5となったが、ここから3ゲーム連取で追いつき、決着はタイブレークへと持ち込まれた。
女子はベスト8、男子はベスト16が出そろった。この中で過去に全日本のタイトルを獲得しているのは女子1人、男子4人。女子では歴代優勝者の藤原里華(北日本物産)と森田あゆみ(キヤノン)が3回戦で当たるという厳しいドロー。男子でも第1シードの鈴木貴男(高木工業)が吉備雄也(早稲田大学)にファイナルセット4ー5まで追いつめられる厳しい戦いを余儀なくされている。
藤原は、6年前に大会を制している。ケガから復帰、5年ぶりの初戦勝利から、森田あゆみ(キヤノン)、瀬間友里加(ピーチ・ジョン)という上位シードを下し、快進撃を続ける第15シード。いわば失うものはない。かたや中村は、決勝敗退2度、悲願の初優勝を目指す世界70位の第1シード。勝たねばならない。このプレッシャーの差がどう試合に出るか、注目の準決勝となった。
波形純理が8回目の全日本で初の決勝進出を決めた。シングルス、女子ダブルス、ミックスダブルスの3種目全てで勝ち上がり、ここまで戦い抜いてきた波形の疲労はピークに達していた。同じく3種目にエントリーした岡本聖子との準決勝、最後はお互いに気力を振り絞っての戦いとなった。
全日本を2度ずつ制した両者の対決、鈴木はブログで「観戦の皆さんは暖かい格好の準備を…」と記した。日が沈み、冷え込んだコロシアムで両者が持ち味を発揮した試合。タフマッチではないが、コートは十分に暖まった。
スコアが示す通り、流れは“行ったり来たり”だった。第1セットは互いにサービスキープが続き、岩渕がタイブレークを制した。第2セットは伊藤が4−0と引き離し、5−2で迎えたサービスゲームはラブゲームで締めた。第3セットに入っても、流れは変わらない。2度のサービスブレークで伊藤が5−1とリード。ところが、ここから伊藤が試合をまとめるのに苦労する。サービスを2度落とし、5−5のタイに追いつかれた。
「できる」ということは再現性だ。何回やっても同じようにできる。それがプレーのベースとなって、さらにできないことができるようにトレーニングする。それを積み重ねると、できないことがどんどん少なくなって、プレーが完成していく。
ところが何らかの要因によって、それまでできていたことができなくなってしまう場合がある。それが今日敗れた本村剛一(北日本物産)であり、杉田祐一(三菱電機)ではないか。十分に構えて打ったボールがサイドラインを割り、ベースラインを飛び越してしまう。天を仰ぐ本村、そして杉田。「何で?」という叫びが聞こえてきそうだった。
待ちに待ったタイトルだった。第1シードとして04年、06年と決勝に駒を進めながら2度とも涙を飲んだ。3度目の挑戦となった大舞台で中村はようやく力を発揮し、初優勝を飾った。女子シングルスでの第1シードの優勝は、01年の藤原里華以来6年ぶりとなる。
この日の最高気温は14度。寒空のもと、始まった決勝戦は、中村が序盤から主導権を握る。第6ゲームこそ波形にブレークポイントがあったものの、それ以外は付け入る隙を与えない盤石の試合運び。6−2で第1セットを先取した。過去2度の決勝戦とは明らかに違う。充実したプレーを見せる第1シードの姿がそこにあった。
ミックスダブルス決勝は気迫に満ちた熱戦となった。2連覇を狙う黎/米村組と初タイトルに燃える加藤/波形組。第2セットはタイブレークにもつれこみ、マッチポイントとセットポイントが行き来する緊迫した戦いになった。
黎/米村組は、積極的なポーチやIフォーメーションで試合をかき混ぜる。ただ、やや波があったことも否めない。その点、加藤/波形組は安定していた。
タイブレークで加藤は叫び声をあげて自分を鼓舞すると共に、しきりに波形に声を掛けた。シングルスの決勝も戦った波形の疲労を感じとり、「地面をしっかり踏め」と励ました。6度目のマッチポイント。米村のリターンがベースラインを割ると、2人は両手をあげて跳びはねた。
サーブとネットプレーが武器の似たもの同士だが、声援を聞いていると観客は“貴男派”“松井派”に二分。時速200キロの高速サーブを土台に、相手との駆け引きも駆使しながらゲームを進める鈴木。一方の松井は、優れた身体能力を生かし、ダイナミックなサービスゲーム、リターンゲームを見せる。二人のサーブ&ボレーヤーは案外、対照的だ。その個性が際立つからこそ、それぞれの選手に“熱い”ファンがつくのだろう。
第1セットは互いにワンブレークで終盤へ。タイブレークを制したのは松井だった。しかし、第2セット以降はまったく展開が変わる。第2セットは鈴木の6−0。大きな変化は鈴木のリターンゲームにあった。序盤は「早いタイミングのリターンでプレッシャーをかける」ことを重視した鈴木だが、第2セットからチップ&チャージ中心に切り替えた。これが見事にはまった。このセット、松井は14本のファーストサービスのうち5本、5本のセカンドサービスのうち1本しかポイントに結びつけられなかった。第3セットも松井のファーストサービスでのポイント奪取率は50%。鈴木を上回る7本のエースを奪った松井だが、ブレークダウンは計6度を数えた。
全日本選手権が全米オープンと同時期に行われていたときがあった。その頃は、昼に全日本を見て、帰ってから全米オープンをテレビ観戦だったが、正直言ってきつかった。同じテニスでも、それはまるで別競技にしか思えなかったのだ。大会前に鈴木貴男(高木工業)がこんなことを言っていた。「初めて優勝した96年の試合をこの前、ビデオで見たけど、もう本当に下手。今の自分とやったら、10回やって1回勝てるかどうか…」。
強い陽射しが差し込むセンターコート。男子シングルス決勝は、第1シードの鈴木貴男(高木工業)が第11シードの權伍喜(ミキプルーン)を相手に横綱相撲を展開。曲者の相手を寄せつけず、1時間10分でゲームセット。10年ぶり3度目の栄冠に輝いた。
鈴木は第1ゲームでいきなりサービスブレーク。「開始直後から気迫を前面に押し出し、相手にペースを握らせないことを考えていた」という鈴木が、早くも主導権を握る。スライス中心のゆっくりしたペースのラリーと緩急で、ここまで勝ち上がってきた權だが、鈴木のサーブ&ボレー、リターン&ネット中心の速い組み立てについていけない。第1セットは2ブレークの6−2で鈴木があっさり先取した。
第5シードの岩渕聡(ルネサンス)/松井俊英(ミキプルーン)と、ノーシードから勝ち上がった岩橋祐介(筑波大学)/森智広(南林間テニスクラブ)が対戦した男子ダブルス決勝。多くの観客が見守る中、行われた今大会最後の試合。岩橋/森の予想以上の頑張りで会場は盛り上がりを見せたものの、経験、実績に勝る岩渕/松井が要所を締め、このペアとしては05年以来2年ぶり2度目の優勝を飾った。
岩橋/森にとっては初めての経験となる、大きなトーナメントの決勝。さぞかし緊張するかと思いきや、試合開始から伸び伸びとしたプレーを見せる。第1セットは3−6で失ったが、1サービスダウンの大健闘だった。第2セットに入るとサービスキープが続き、タイブレークへ。この大事な場面で松井のショットがキレを見せ、好ショットを連発。結局、岩渕/松井組が7−3でタイブレークを制し、ストレートで勝利した。
新井は04年の準優勝者(パートナーは手塚玲美)、米村は02年に準優勝している(パートナーは飯島久美子)。両選手とも、何度も上位に進出しながらタイトルに手が届かない。新井の「一生、縁がないかな、という気持ちもあった」という言葉は実感だろう。
「取れそうで取れない」(新井)タイトル、のどから手が出るほどほしいタイトル。ただ、これまではその思いがかえって足かせになっていた。「毎年、優勝しようと気合いを入れすぎて、自分にもパートナーにもプレッシャーをかけてしまった」と新井。その経験から今回は「お互いの良さを引き出せば上位が狙える」と自然体で臨んだ。
5人の歴代王者が勢揃いし、華やかな大会となった男子シングルス。しかし、残酷な言い方になるが、刻々と変化するテニス界にあって、過去の栄光は意味を持たない。98年の覇者、石井弥起(ミキプルーン)は2回戦で姿を消し、過去4度全日本を制している本村剛一(北日本物産)も3回戦敗退。3連覇を狙う岩渕聡(ルネサンス)、01、04年のチャンピオン寺地貴弘(旅ポケドットコム)は準々決勝で涙を飲んだ。一つ流れを失えば試合をもっていかれる戦国トーナメントに生き残った2人は、日本テニス界の第一人者と韓国出身の伏兵だった。
開催後の記事を掲載します